墓石も家と同じくステイタスの現れ

山梨県は、古来から御影石が取れる場所として、石の加工が盛んだったそうです。
今では、医師も掘り尽くされた印象もあって、採石はあまりしなくなりましたが、石工さんは非常に多くて、ちょっと、車で走れば、商店街の中にも普通に石屋さんがならんでいます。
そんな石屋さんの入口や、資材置き場には、見本として作られた墓石がずらり・・・・他の県ではあまり見ることがなかった風景です。
普通に、街中に墓石が3つも4つも並んでいて、プライスカードや広告?のような張り紙がしてあったりします。
資材置き場となると、もっと盛大で、お城の石垣にでも使うような大きな石がゴロゴロところがしてある横に、看板が立ち、その周りに、見本の墓石やその他の商品が並んでいます。
黒御影や、御影石で作られた墓石、納骨堂のとなりに、なぜか、カンダムやゴジラ、ピカチュウなどが、脈絡なく並んでいたりして、とっても不思議な風景になっています。
こうした展示品は、屋根もないところに置きっぱなしにされています。
山梨県にやってきたばかりの頃は、精巧に作られた高さ2mほどのゴジラの石像が、墓石と一緒に雨ざらしに置かれているのが、とても不思議で、「盗まれないんですか?」と先輩に質問してみたこともありました。
すると、先輩は笑い出して、「あんな重いもの、誰が取っていくだ?盗んで運んでる最中に、おまわりにみつかっちもー」と、甲州弁で教えてくれました。
敷地には、侵入防止の柵くらいはされているものの、盗まれる心配はあまりないのでしょう。
ここで作られた墓石は、全国に流通しているのだそうで、私の父も、自分が入る代には墓石を作っておきたいと言って、敷地と卒塔婆だけだったお墓に墓石を立ててもらいました。
そのころ、まだ存命中だった祖母が、ひたすらに「墓石を立てなくては、私は安心して死ねない」と父に言い続けたものですから、父の方も根負けしたようです。
転勤で山梨県に移り住んだ時、周りに石屋さんがやたらと多いことに気づいて、同僚に質問したら、山梨県が日本有数の墓石の生産地だということがわかったそうです。
父は、良い機会だと思ったようで、山梨にいるあいだに、墓石の見積もりをいくつかお願いして、最終的に、祖母の気に入ったものを作ってもらいました。
同じ山梨県内の住人ということで、墓地は群馬県でしたが、かなり割引で施工してもらえたそうです。
山梨で、墓石を切ったり、削って磨いたりの加工をしておいて、群馬の墓地まで運んで設置してもらいました。
真新しい立派な墓石を据えてもらって、開眼供養を済ませた2年後、亡くなりました。
祖母にしてみたら、家と同じで、墓石も立派なステイタスだったのでしょう。
今では父も自分の立てたお墓に収まっています。

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